2016年12月30日

ふたつの女性ホルモンのうち、歯周病との関係で、とくに影響を与えるのは、プロゲステロンです。プロゲステロンが増加すると、歯肉の毛細血管が拡張しやすくなります。また、歯周病菌に限らず口腔内の菌の増殖も助け、プロゲステロンの分泌がもっとも多い時期になると、体調が落ちて口内炎や口唇ヘルペスになる人もいます。

また、プロゲステロンは、生理活性物質(サイトカイン)の一種、プロスタグランジンを作り出すよう刺激し、その結果、炎症が悪化して歯周病が進行したり、骨にも作用し、歯を支えている歯槽骨をやせさせる場合も生じます。実際、月経時の歯肉の血管には、プロスタグランジンが高濃度に含まれているという報告もあります。
さらにやっかいなのは、ふたつの女性ホルモンを栄養源とする歯周病菌がいることです。そのため、女性ホルモン分泌が増加する時期になると、歯周病が悪化するという人は結構います。

とくに、月経前症候群(PMS)の人は、月経前になると歯周病の症状が出やすいようです。月経前症候群とは、月経予定日の10日前頃から、イライラや怒りっぽくなったり、下腹痛や腰痛、便秘などに悩まされることをいいます。口の中にも症状があらわれ、歯肉が赤くはれ、出血しやすくなったり、知覚過敏を訴える人もいます。PMSによるものなら、月経が始まれば症状は軽くなるはずですが、毎月悩まされるのも困ります。PMSの人は、婦人科の治療で歯周病の症状が軽減されることもありますから、婦人科と歯科と並行して治療を受けるほうがいいでしょう。
2016年12月28日

男性に比べて女性のほうが口腔ケアに敏感で、歯磨きも毎食後ていねいにしているという人が多いでしょう。しかし、歯周病になるのは、女性のほうが圧倒的に多いのです。これは、歯周病菌と女性ホルモンの間に密接な関係があるためです。

ここで、女性の月経周期について簡単に説明をしておきましょう。月経は、初潮を迎えてから閉経に至るまで、ほぼ25~28日周期という一定のリズムで繰り返されていきます。月経周期のうち、排卵までの時期はエストロゲン(卵胞ホルモン)が豊富に分泌され、卵胞が成熟し子宮内膜も増殖していきます。卵胞が卵巣から飛び出し排卵すると、今度はプロゲステロン(黄体ホルモン)が活発に分泌されるようになり、子宮内膜をさらにやわらかくしていきます。しかし受精が成立しないと、排卵後2週間ぐらいでプロゲステロンもエストロゲンも分泌が減り、子宮内膜がはがれ月経を迎えるわけです。
2016年12月26日

ストレスは体全体の免疫力を低下させ、歯周病を引き起こしという側面も持っています。
体は、自律神経系と内分泌(ホルモン)系、免疫系が相互に作用しあってバランスをとり、健康に保たれています。この3つは分かちがたく結びついているため、ストレスにより自律神経のバランスが崩れると、ホルモンの分泌が乱れ、それが免疫機能の低下に結びついてしまうのです。体の免疫力が落ちると、歯周病菌が増殖し、歯周病を引き起こすことにつながってしまいます。

今や、ストレスと無縁の病気はないような感さえありますが、歯周病にかかりにくくするためにも、上手なストレス解消は、現代に生きる私たちにとって欠くことのできないことでしょう。なお、ストレスの感じ方には大きな個人差があり、ストレスに弱いタイプほど影響も出やすくなります。
2016年12月24日

ストレスと歯周病の関係には、ふたつの面があります。ひとつは、ストレスが歯周組織に直接、物理的な影響を与える点、もうひとつは、ストレスが体に及ぼす免疫力への影響という
点です。

ストレスの歯周組織への直接的な影響としては、たとえば歯ぎしりです。歯ぎしりは寝ている間、無意識のうちに上下の歯を強くこすり合わせる行為のことですが、歯ぎしりは歯周組織を刺激して、歯周病を悪化させます。このような歯ぎしりの原因のほとんどはストレスです。眠っている間にストレスを発散させようと、ギリギリと歯をこすり合わせるのです。

寝ている間だけではなく、人は強いストレスを感じたとき、無意識のうちに歯を強くかむといわれています。逆に、リラックスすると、口の力が抜けて、かむ力は弱くなるでしょう。頻繁に強くかみしめていると、歯周組織は圧迫されて、歯周ポケットもより深くなります。そこに、細菌が増殖し、歯周病を引き起こしてしまうのです。

また、緊張して、口の中がカラカラに渇いてしまったことはありませんか。これは、ストレスがかかって、唾液の分泌が抑えられたために起きた現象です。唾液には殺菌効果など口の中を良好に保つ働きがありますから、量が減ると結局、細菌を増殖させることになって、歯周病の悪化に結びついてしまいます。
2016年12月21日

確かに、肥満タイプに糖尿病を患っている人は多く見られますし、だらだら食いなど食生活に問題がある傾向は強いでしょう。そのため、太っていると歯周病にかかりやすいとはいえますが、どうやら肥満と歯周病の関係はそれだけではなさそうです。

最近、肥満についての研究が進むにつれ注目されているのが、脂肪細胞から分泌されるレプチンなど生理活性物質の存在です。レプチンは、脂肪細胞から分泌され、脳の視床下部にある満腹中枢を刺激し、食欲を抑えるなどの働きをしていることがわかってきました。
脂肪細胞からは、このような生理活性物質・サイトカインがいろいろ分泌されており、体の免疫機能や代謝機能などにさまざまな影響を与えます。前に、インスリンの働きを妨げる事で紹介したTNF-αも脂肪細胞から分泌されるサイトカインのひとつです。

脂肪細胞が増殖→いろいろな生理活性物質が分泌→体の免疫機能の低下や代謝機能に異常→口の中の免疫力も低下→歯周病を発症・促進という道筋が推測されるのです。

太りすぎは生活習慣病に結びつきますし、腰痛や膝関節の炎症などトラブルも発生させます。
加えて、歯周病のリスク因子ということになれば、肥満予防・解消は中高年にとっての最大の課題です。まずは、バランスのとれた適正な食事と適度な運動から始めましょう。
2016年12月19日

肥満は、糖尿病や高血圧、心臓病など生活習慣病を引き起こしかねないハイリスク要因です。最近は、生活習慣病のひとつ、歯周病に関しても、肥満との関係が注目されてきました
肥満かどうかをみる目安になるのが、BMIです。

これは体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)]で求められる指数で、BMIが25以上は肥満と判定されています。逆に、身長(m)×身長(m)×22があなたの標準体重となります。

さらに、全体重に対する脂肪量である体脂肪率でみると、体脂肪率が女性の場合は30%以上、男性の場合は25%以上が肥満とされています。体脂肪率に体重(kg)を掛けると、あなたの体脂肪量を割り出すことができます。
2016年12月16日

糖尿病の人は、より積極的に歯周病の検診を受けましょう。また、血糖を上手にコントロールしていくことが、歯周病を悪化させないことにつながるわけですから、生活習慣を見直し、糖尿病食や適度な運動などにも努めましょう。

歯周病は、慢性関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患とも関係があります。このような病気は、免疫不全を起こしやすく、そのため、歯周病を進行させてしまう傾向がみられます。ふつうの人よりも気をつけて、ふだんから免疫力を落とさないような生活を送ることが重要でしょう。

なお、免疫不全というのは、細菌など外敵に対して正常な防衛機能が働かず、抵抗力が落ちた状態をいい、ある意味で、歯周病も口の中で免疫不全を起こす病気といえそうです。
2016年12月14日

糖尿病で血糖が高いと、歯周ポケットや唾液に含まれる糖の量も多くなります。ブドウ糖が栄養源となる菌にとっては、うれしい環境ですから、ますます菌は増殖し歯周病は悪化していきます。

さらに、糖尿病にかかると、唾液の分泌が抑えられ、口が渇きやすくなります。唾液には、殺菌作用や菌の抑制など口の中を良好に保つ働きがありますから、その作用が低下すると、口腔環境は悪化し、歯周病菌の増殖を許してしまうことにつながります。

糖尿病が、歯周病のリスク要因であることは明らかです。同時に歯周病も糖尿病のリスク因子です。糖尿病と歯周病は、どちらも免疫力を低下させる病気であり、生活習慣が深く関わる病気なのです。
2016年12月12日

歯周病にかかっていると、糖尿病の症状を進行させやすいのですが、これとは逆に、糖尿病が歯周病のリスク因子であることについてみていきましょう。

糖尿病にかかると、血液に含まれるブドウ糖が異常に多くなる状態が続き、全身の血管の壁に負担がかかり、血管障害が起こります。その結果、白内障や網膜症など目の病気や、腎症など腎臓の病気、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞など、さまざまな合併症を引き起こすことになってしまいます。末梢神経障害になると、足の壊疽(組織が腐敗した状況)で下肢切断ということにもなりかねません。

このような血管障害は、歯肉にも起こります。血流が悪くなり、歯肉組織を酸素や栄養不足にし、歯周病菌が増殖しやすい環境を生み出します。血行不良のため、白血球の活動が悪くなって歯周病菌に対抗する免疫力も低くなり、菌が増えるのを抑えることができません。

口の中に限らず、糖尿病になると全身の免疫力が低下します。糖尿病の人は、風邪を引きやすくなったり、ちょっとした傷でも治りが悪くなり、細菌やウイルスとたたかう力が弱くなってしまうのです。体全体の免疫力も低下した状態では、到底歯周病菌の増殖を抑制することはできません。
2016年12月9日

喫煙がやっかいなのは、歯周病にかかっていても、症状が出にくいことです。ニコチンの作用で血行が悪くなっているため、歯肉から出血しにくい傾向がみられますし、免疫機能が低下していて、歯茎の腫れなど炎症の「サイン」がきちんと起きないことも心配です。炎症が起きるのは、免疫機能がきちんと働いている証拠で、拡大したり、長期間でなければあまり心配ありません。むしろ、炎症が起きないまま、いつの間にか症状が進んでいる方が心配なのです。

最近では、歯周病の治療で通院する人に、禁煙を呼びかける歯科医が増えてきています。治療をきっかけに、ぜひ禁煙にトライしてほしいものですが、少なくとも、タバコを吸っている人は、喫煙のリスクをよく理解して、こまめに定期健診を受けてください。
2016年12月7日

喫煙が歯周病の危険因子となるのは次のような理由からです。タバコに含まれているニコチンや煙の成分の一酸化炭素には、血管を収縮させ、血液の流れを悪化させる作用があります。歯肉にはたくさんの血管があり、血流が悪化すると、十分な酸素や栄養が届かなくなってしまいます。すると、酸素不足で組織細胞の活性が悪くなり、歯肉周囲の細菌を殺す白血球の免疫機能を低下させます。しかも、栄養不足で口の中の抵抗力は落ちているため、グラム陰性菌をやっつけることもできません。その結果、歯周病が発症したり、病状を進ませてしまうことになるのです。タバコは全身の免疫機能も低下させますから、菌とたたかう力は、ますますそがれていくのです。

喫煙は、歯肉を回復するのに必要な細胞の働きも抑制するため、治りが悪くなりますし、唾液の分泌も抑えられるので、殺菌作用や口腔内を洗浄する唾液が十分に働くことができず、菌が増殖し、病状を悪化させることになります。
そのほかにも、タールが歯に付着し、プラークをつきやすくするなど、喫煙は、歯周病にとどまらず、口の中全体の環境を悪化させる要因なのです。
2016年12月5日

タバコの悪影響でまず挙げられるのは、やはりがんでしょう。日本では、がんの原因の30%が喫煙によるといわれています。がんのほかにも、喫煙による気管支炎や心筋梗塞など呼吸器系や循環器系の病気を起こしやすくなります。

受動喫煙の害も明らかになってきており、非喫煙者の女性の場合、肺がんの約3分の1は夫の喫煙によるものという報告もあります。子どもへの影響も見逃せません。母親が妊娠中にタバコを吸っていると胎児の発育が阻害されることは以前からいわれていましたが、妊婦さん自身は吸わなくても受動喫煙でも影響を受け、やはり低出生体重児となりやすくなることがわかっています。

さらに、歯周病も喫煙の影響が大きい病気として挙げられます。実際にアメリカでは、重度の歯周病の患者になるほど喫煙者が多くなることや、ヘビースモーカー(1年に喫煙数400本以上)の約80%が、中~重度の歯周病にかかっているという報告も聞かれます。
2016年12月2日

女性は男性に比べ、歯周病にかかりやすいという特徴があります。これは、女性ホルモンの影響と考えられ、とくに、ホルモン分泌が変化する妊娠期や更年期に歯周病の患者さんが急増します。また、閉経が過ぎて女性ホルモンが減少しても、骨粗しょう症を起こしやすい女性のほうが歯周病の発症率が高くなります。これは、骨粗しょう症で歯を支える歯槽骨がやせ細るためです。

そのほか、高血圧の薬を飲んでいる人は発症しやすいなど、薬の影響で歯周病にかかりやすくなる場合もあるようです。

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○○医院 院長 山田太郎

ホワイトエッセンス
京都四条通り矯正歯科
インビザライン
(マウスピース専門矯正歯科)

医院サイト:
http://www.kyouto-gashinkai.jp/

こんにちは。「ホワイトエッセンス京都四条通矯正歯科」院長 中村雅彦です。
ホワイトエッセンスで培ったデンタルエステとマウスピース矯正の診療技術を結集して、このほど「ホワイトエッセンス京都四条通矯正歯科」を開院しました。
美しく健やかな歯と口もとのために、ホワイトエッセンスと矯正歯科を組み合わせ、従来の歯科医院ではサポートしきれない領域まで対応できる、今までにない歯科医院を造りたいと考えています。よろしくお願いします。